研究トピックス
【抄読会だより】 2017年11月8日
2017/11/09
今週の抄読会では以下の論文が紹介され、活発な議論がおこなわれました。
A novel ALS-associated variant in UBQLN4 regulates motor axon morphogenesis. Edens BM, et al. elife 2017; 6: e25453. [PubMed]
【Points】 ALSの病態は未だ十分に解明されてはいないが、タンパク質分解経路に対する調節因子の関連が示唆されている。今回、新しくALSに関連するUBQLN4遺伝子のバリアントを同定し、マウスの運動ニューロンとゼブラフィッシュへの発現で運動軸索形態形成異常をもたらすことを見出した。さらに、同バリアントがプロテアソーム活性を低下させ、Wntシグナル伝達経路で機能するβ-カテニンの核内への蓄積をもたらすことを明らかにした。β-カテニン経路の抑制はUBQLN4バリアントでみられる運動軸索形成異常を回復させる。本研究成果は軸索形態形成の調節とタンパク質分解経路を介するALS関連遺伝子のバリアントとの強い関連を示唆している。
(担当:西山 亜由美)
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