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研究トピックス

部分的な前腕の伝導ブロックが遅発性に出現した、ステロイド反応性MADSAMの1例

2014/04/22

 

Yoshida S, Kikuchi A, Tateyama M, Tano O, Nishiyama A, Akaishi T, Kato M, Aoki M.
A case of steroid-responsive MADSAM with late appearance of a partial conduction block in the forearm.
J Neurol. 2014 Apr;261(4):825-7.

症例は63歳の男性である。右下肢近位の筋力低下に始まり,左手指先端,右足底のしびれが出現した。発症3ヶ月後の末梢神経伝導速度検査(NCS)では左上下肢と右上肢にF波消失を認めたが,腋窩より遠位に脱髄所見はなかった。その後左下肢全体の筋力低下としびれも加わり歩行困難となった。免疫グロブリン大量静注療法(IVIG)を施行するも効果はなかった。発症6ヶ月後のNCSでは前腕部に伝導ブロックがみられMADSAM (multifocal acquired demyelinating sensory and motor neuropathy)と診断した。再度のIVIGには効果がなく,ステロイド治療に症状は著明に改善した。MADSAMにおいてIVIGが効果のない症例ではステロイドを考慮する必要があると考えられた。
(文責:吉田隼)

 

 

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