研究トピックス
【抄読会だより】 2020年11月18日
2020/11/18
Patterning
Chronic Active Demyelination in Slowly Expanding/Evolving White Matter
MS Lesions
C. Elliott et al.
AJNR Am J Neuroradiol 2020;41:1584-1591
【要旨】
緩徐拡大病変Slowly expanding lesion(SEL)は二次進行性多発性硬化症(SPMS)でより多いが再発緩解型MS(RRMS)でも観察される。拡散テンソルイメージング(DTI-RD)では、SPMS-SELでRRMS-SELやnon-SELより高く、より髄鞘変性が示唆される。またRRMS-SELでもSPMS同様に経過とともにnon-SELより有意に上昇する。また、nMTRは、SPMS-SELでは低下顕著、RRMS-SELとSPMS-non-SELとほぼ同等であった。RRMS/SPMSともにnon-SELで有意低下、SPMSは経過により減少傾向であり、nMTRも進行をとらえるうえで有用である。画像上でMS病理の特徴をある程度視覚的に捉えることが出来、SELはMS進行を捉えうる。二次進行への移行や組織傷害の進行を捉えるツールとなりうる。
三須建郎
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