初期研修、後期研修、東北大学医学部　神経内科

【抄読会だより】　2022年7月20日

2022/07/20

Spectrum of asublytic astrocytopathy in neuromyelitis optica
Guo Y, Lenno VA, Parisi JE, et al.
Brain 2022;145:1379-90.

【要旨】
本来、補体介在性のNMOSDアストロサイトパチーはアストロサイトの融解壊死が先行すると考えられますが、その後の組織傷害がどのように起こるのかはまだ十分に解明されていません。本研究は、特にRosenthal fiber（RF）の出現に注目し、「Sublytic astrocytopathy」という融解を乗り越えたと思われるアストロサイトによって起こる現象を通して、特に慢性期にRFが出現して、Dystrophicなアストロサイトによって二次的に脱髄・軸索障害などの組織傷害が起こりうることを示唆した点で興味深い論文です。

三須建郎