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研究トピックス

CBS患者における、THK5351 PETの経時変化

2019/06/20

 

【論文】
Longitudinal changes in 18 F-THK5351 positron emission tomography in corticobasal syndrome.
Ezura M, Kikuchi A, Ishiki A, Okamura N, Hasegawa T, Harada R, Watanuki S, Funaki Y, Hiraoka K, Baba T, Sugeno N, Oshima R, Yoshida S, Kobayashi J, Kobayashi M, Tano O, Nakashima I, Mugikura S, Iwata R, Taki Y, Furukawa K, Arai H, Furumoto S, Tashiro M, Yanai K, Kudo Y, Takeda A, Aoki M.
Eur J Neurol. 2019 Apr 13. doi: 10.1111/ene.13966.

【本文】
CBSはパーキンソニズムや大脳皮質症状を呈する疾患で、タウの沈着を特徴とし、アストロサイトの増加を伴っている。神経変性疾患において、18F-THK5351はタウに加え、主にモノアミン酸化酵素B (MAO-B) に結合することが知られている。本研究では、18F-THK5351がCBSの疾患進行のマーカーとして使用できるかどうかを検討した。
CBS患者及び、正常群に対してMRIと18F-THK5351 PET撮影を経時的に行った。1年の経過で、CBS患者群では正常群と比較して、上頭頂回(6.53%)、中心前回 (4.34%)、中心後回(4.33%)において、18F-THK5351集積が増加していた。
18F-THK5351はCBS患者における疾患関連領域の皮質で増加しており、疾患進行のモニターとして有用と考えられた。MAO-Bを検出するPET検査は、CBSの経時的変化を観察するマーカーとして有用かもしれない。

本研究は東北大学大学院医学系研究科機能薬理学分野、東北大学加齢医学研究所老年医学分野、東北大学サイクロトン・ラジオアイソトープセンター、仙台西多賀病院、東北医科薬科大学医学部薬理学教室との共同研究です。本研究は、科学研究費助成事業基盤B・基盤Cの支援を受けて行われました。

江面道典

 

 

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